経年劣化で「払わなくていい」もの、どれ?
退去の精算書に並ぶ家具のへこみや日焼け、電気ヤケ。これらは経年劣化・通常損耗として大家さん(貸主)の負担で、借主は基本的に払わなくてOK。国交省ガイドラインの線引きをやさしく説明します。
更新日: 2026-06-13
退去のとき、「家具のへこみ補修」「壁の日焼け変色」「テレビ裏の黒ずみ」まで精算書に並んでいた——。そんな経験、ありませんか。
でも、ちょっと待ってください。先に結論を言うと、これらは基本的にあなた(借主)が払わなくていいものです。 普通に暮らしていれば自然に起きる傷みは、大家さん(貸主)の負担と決まっています。
そもそも「経年劣化」って何?
線引きのポイントは「普通に住んでいて避けられたかどうか」です。日が当たれば壁紙は色あせるし、家具を置けば床はへこむ。誰が住んでも起きるこうした傷みが通常損耗・経年劣化で、これは家賃に含まれている、という考え方です。
一方、ペットの引っかき傷や結露を放置したカビのように、使い方のせいで起きた傷みは借主負担。同じ「傷み」でも、原因で扱いが分かれます。
結局、どれが払わなくていいもの?
国交省ガイドラインで、はっきり貸主負担とされている代表例がこちらです。
- 家具を置いた床・カーペットのへこみ、設置跡 — 重さでつくのは当たり前
- 日照による壁紙・床の変色、色あせ — 日が当たる以上、避けられない
- テレビや冷蔵庫の裏の電気ヤケ(黒ずみ) — 家電を置けば自然につく
- 画鋲・ピンの小さな穴 — 下地の補修までいらない程度なら通常の範囲
これらを「補修費」として請求されていたら、いったん立ち止まって大丈夫です。
こんな請求、来ていませんか?
- 家具のへこみや日焼けを、借主負担の「補修」として計上している
- 経年劣化のぶんまで含めて、カーペットや壁紙の張替えを全額請求している
- 画鋲の小さな穴を、釘で下地まで及ぶ穴と同じ扱いにしている
カーペットや壁紙には「6年で価値がゼロになる」という耐用年数のルールもあります。下のチェッカーで、あなたのケースが貸主負担・借主負担のどちら寄りか、まず目安を確かめてみてください。