ペットの傷や臭いで退去費用を請求された。どこまで払う?
猫や犬の爪傷・臭いで補修やクロス張替えを請求されたとき、本当にその額まで払うのか。国交省ガイドラインの「経過年数」の考え方で、払いすぎていないか解説します。
更新日: 2026-06-13
退去のとき、「ペットの爪傷と臭いで壁紙を張替え。あわせて消臭。費用は数万円」と書かれた精算書が届いた——。猫や犬と暮らしていた人なら、覚悟はしていても、いざ金額を見るとぐっとくるものです。
でも、その請求、本当にまるごと払う必要があるのでしょうか。先に結論を言うと、ペットの傷や臭いは借主負担になりやすい。ただし長く住んだ人ほど、払う額は小さくなります。
そもそもペットの傷や臭いは借主負担になるの?
なります。爪でついた引っかき傷、染みついた臭い、粗相のあとのカビ——こうした傷みは「普通に暮らしていれば起きないレベル」とみなされ、原則あなた(借主)の負担です。家具を置いてできたへこみのような経年劣化とは、扱いが違うんですね。
ただ、大事なのはここから。負担するのは「補修・張替え費用の全額」とはかぎりません。
何年住んでいたら、払う額はどう変わる?
壁紙(クロス)には「6年で価値がゼロになる」というルール(耐用年数)があります。ということは、傷つけたのが古い壁紙なら、その分だけあなたの負担は減るということ。国交省のガイドラインでも、住んだ年数が長いほど借主の負担を減らすと決められています。
- 1年で退去 → 負担はおよそ 83%
- 5年住んでいた → 負担はおよそ 17%
- 6年以上住んでいた → 壁紙の価値はほぼゼロ。張替え費用は原則として払わなくてOK
つまり、何年も住んだのに「ペットの傷で全面張替え、全額負担」と請求されているなら、払いすぎの可能性があります。
どんな請求なら疑っていい?
住んだ年数を無視して全額を請求していたら、まず年数ぶんの割引が入っているか見てください。傷んでいない壁や別の部屋まで「ついでに」張替えに含めていないか、消臭や部分補修で足りるのに必要以上の工事になっていないか。このあたりは、精算書の内訳を一度たどってみる価値があります。
下のチェッカーで、あなたのケースがどちら寄りか、まず目安を確かめてみてください。